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函館本線山線の旅

ブログ, 乗りもの | 2022-07-16

北海道新幹線の札幌延伸に伴い、並行在来線としてJRから経営分離されてバス転換されることが発表された、函館本線の小樽駅と長万部駅の間(通称“山線”)に乗車してきました。最近はメディアでも取り上げられることが多くなっています。こうした区間の列車に乗っているのは鉄道ファンばかりなどと揶揄されがちですが、1日の運転本数を考えると通勤、通学、通院、買い物などの日常利用が容易でない区間も少なくないと思います。日帰り往復のため多くの駅に立ち寄ることができませんが、まずは乗り通すことをメインに考えました。

☆H100形に初乗車
実質的なスタートは小樽駅です。山線を走るのはH100形で、乗車するのは初めてです。ワンマン運転対応で、前方には運賃表の表示があります。小樽-長万部間の140.2キロで、現在は途中駅が16しかないことが一目でわかります。
床下の音と振動は気動車そのものですが、最初の難所ともいうべき小樽駅から塩谷駅にかけての上り勾配を軽快に走ることで、モーター駆動の性能をすぐに実感しました。以前は同じ場所をディーゼルエンジンがかなりの音を立てつつ、ゆっくり登った記憶がありますが…。
かつては特急列車も定期運転された主要ルートにもかかわらず、道床には木の枕木が使われていて、ローカル線の趣を演出しているようでもあります。
乗車した列車は2両編成で、途中の仁木駅あたりまで混雑していましたが、終点の倶知安駅到着時は座席定員の半分以下の乗客数に見えました。

☆小樽から先の区間はICカード乗車券が使えません
小樽駅構内でも列車内でも、ポスター掲示や放送の告知で再三注意を呼びかけています。しかしながら、ICカード乗車券で札幌駅方面からそのまま乗車する人が後を絶ちません。下車駅では精算ができず、その都度運転士が(下車駅に関する)証明書を発行することで列車が遅延する原因になります(出場記録のないICカード乗車券では入場することができないため、次の乗車前に精算する必要があります)。単線区間での列車交換があり、待ち合わせ列車の乗客にも迷惑が及びますので、気を付けていただきたいものです。
ただ、見方を変えると、新型車両ゆえにICカード乗車券も使えるという誤解につながったのかもしれません。、キハ40だったら、乗車時にICカード乗車券は使えないと納得してもらえるのでは?とも思いました(写真のキハ40は長万部駅で撮影した函館行きです)。

☆三線軌条ではありません
山線区間には2本の線路の外側にもう1本レールらしきものが置かれているところがあります。曲線部分の脱輪防止用と思われますが、三線軌条が始まったようにも見えます。もっとも、軌間の異なる列車は運転されていませんし、仮にこの部分を標準軌に改めたとしても新幹線が走行できるわけではありません。

☆俱知安駅で乗り換え
倶知安には昼前に到着しました。駅の外観は特に変わっていないものの、構内は工事中でかつてのホームは使われていません。駅の隣には道南バスの待合所があります。喜茂別や伊達駅前行きとあるのは旧胆振線の代替バスです。喜茂別までは1時間に1本程度運行している時間帯もありますが、伊達駅前(JR伊達紋別駅)までの通し運転は1日3本しかありません。乗り換え時間が1時間余りということで、見た目にもヘルシーな感じのランチプレートを少し早めの昼食としていただきました。
俱知安到着時の状況を見て安心していたら、長万部駅行きは1両編成ということもあり、予想を上回る混雑具合でした。1時間半余りの乗車時間は着席することなく終点に向かうことになりました。

☆長万部にて
今回の旅の終点である長万部駅に到着しました。過去に何度も通っているとはいえ、実際に駅に降りたのは初めてです。まずは跨線橋の上から室蘭本線と分岐するところを見ます。線路の上の横断橋は通れなくなっていました。名物だった駅弁(かにめし)の販売がなくなったのも寂しい限りです。連絡橋の通行廃止で大回りになりましたが、町民センター内の鉄道村に立ち寄りました。写真撮影OKとのことでしたので、何枚かご紹介します。置かれていた座席はキハ183の普通車だったでしょうか(781系電車のような気もしますが、説明書きがなくて自信がありません)。掲示されていた函館本線、江差線、松前線、瀬棚線のダイヤグラムは昭和61年(1986年)11月1日改正と書かれていて、国鉄最後の列車ダイヤだったことがわかります。瀬棚線は1987年3月に廃止されましたので、JRの路線になることはありませんでした。