夕張鉄道線の終焉
先日お伝えしたとおり、夕鉄バスの一部路線が今年10月1日に廃止されます(最終運転日は9月30日)。廃止される路線のうち「新夕張駅前~栗山駅前~新札幌駅前」は、かつて野幌駅と夕張本町駅とを結んでいた夕張鉄道線の代替輸送を担うバス路線と考えられます。野幌駅南口から夕鉄本社ターミナルまでの区間はおおむね当時の線路に沿ったルートで運転されていて、廃線跡に整備された広域農道を走る区間もあります。
車内は非常にきれいな状態ですが、座席の上にある広告にはタイムスリップを感じさせるようなものが残っています。
途中の栗山駅前までは何度か乗車したことがありますが、夕張まで乗車したのは初めてです。廃止を知って乗車した方がいらっしゃったかもしれず、想像していたより乗客は多いと感じました。
現在、長沼町内の停留所には乗降制限が設けられています。新さっぽろ駅前発の便は町内で降車できず、新さっぽろ駅前行きの便には乗車できません。このため、新さっぽろ-長沼 という形の利用はできません(夕張-長沼 は利用可)。
今回は旧清水沢駅の近くまで乗車しました。バスの終点は新夕張駅ですが、旧夕張本町駅とは別の場所で、廃線ルートから離れてしまうことなどが理由で途中下車しました。かつての跨線橋の上から駅のホーム跡を見ました。駅舎は2022年末までに解体されたとのことです。
市内のバス停には10月以降の時刻が掲示されています。新さっぽろ方面行きの便がなくなり、夕張市内のみの運行になります。写真はありませんが、路線が廃止される区間の停留所では停留所自体の廃止のお知らせを見ることができます。
鉄道廃止から間もなく50年、その事実上の代替バス路線も廃止されることで、夕張鉄道線は一つの時代の終わりを迎えるといってよいのではないでしょうか。
新札幌バスターミナルにある栗山駅前行、夕張行の表記も間もなく見納めです(別の日に収録)。