さぽーとさっぽろ ニューイヤークラシックコンサート2025
1月17日に札幌コンサートホールKitaraで行われた、さぽーとさっぽろ(公益財団法人札幌市中小企業共済センター)のニューイヤークラシックコンサートを今年も聴きました。札幌交響楽団(札響)の演奏、指揮は札響首席客演指揮者の下野竜也さんでした。
当日の曲目は写真のとおりです。今回は前半がクラシック、後半が映画音楽といった構成です。狭義のニューイヤー感が強いプログラムとは趣が異なるかと思います。もっとも、コルンゴルトはオーストリア出身とはいえ、このバイオリン協奏曲はアメリカ亡命後に作曲された20世紀の音楽で、映画音楽を思わせるところもありますので、前半と後半の構成をクロスオーバーさせる選曲ともいえます。
そのコンチェルトのソリストは、ふだん第2バイオリン首席奏者を務める桐原宗生(きりはら・そうき)さんでした。第2バイオリンは縁の下の力持ち的なイメージがありそうですが、オケの中では2人のコンサートマスターに次ぐナンバー3に相当する立場にいるはずで、当たり前にソリストもできるくらいでないと務まらない要職、重責なのだと思います。
後半の映画音楽コーナーでは指揮者の下野さんの軽妙なトークも聞くことができました。札響ファミリーの一員とはいえ、普段の演奏会では聞くことができませんのでニューイヤーならではのお年玉でした。
アンコールは前回演奏できなかった「ラデツキー行進曲」です。お約束の手拍子は下野さん流のアレンジがあり、聴衆もそれに応えて手をたたいていました。
残念だったのは、今回もホール内に空席が目立っていたことです。この問題については後日続編をお送りする予定です。
今週末は定期演奏会で武満徹、伊福部昭の作品に続いてシベリウスの交響曲第2番がメインのプログラムです。2月3日(月)にはこの演目で東京公演があります。19時からサントリーホールですのでお時間がある方はよろしくお願いいたします。