留萌本線、最後の秋区間を中心に
2023年3月末で一部区間(石狩沼田-留萌間)の廃止が予定されている留萌本線に乗車してきました。現在のJTB時刻表では、留萌本線は函館本線の山線区間(小樽-長万部間、7月に乗車)と同じページに収録されています。我が国の鉄道開業150周年の記念の年に、2つの線区とも将来の廃線が決定してしまったのは残念なニュースです。
起点の深川駅にある掲示を一部ご紹介します。収録日は9月の平日にもかかわらず、7時59分発の留萌行きは多くの乗客で混雑していました。留萌まで往復することを考えると、遅くとも11時台に発車する列車に乗るのが現実的といえるでしょう。
写真はありませんが、留萌本線は多くの区間で高規格道路である深川留萌道が並行しています。そこでは並走する自動車が列車を追い抜く場面も少なくなく、鉄道にとっては厳しい環境になってしまいました。
☆恵比島駅
ここは、以前放送されたNHKの連続テレビ小説「すずらん」のロケ地として有名かと思います。駅舎が2つ並んでいるように見えますが、左側にあるのはロケセットとして使われた「明日萌駅」で、実際の駅は右側です。レトロな外観を醸し出していても、中身は車掌車駅舎(=かつて貨物列車の最後部に連結されていた車掌車を駅舎に転用したもの)です。
駅舎内には千羽鶴が吊り下げられていました。何を願っていたのかはわかりませんが、路線存続の願いは叶いませんでした。中には駅ノートが置かれていて、最新の書き込みは静岡県在住の方でした。隣に置かれているパンフレットで、沼田町は子育てのまちとしてPRしていることも知りました。
なお、駅舎内にはトイレがありませんので、向かいにあるロケセットの旅館に併設されているそれを利用することになります。
☆恵比島駅周辺
ドラマのロケセットは管理人不在ということで閉鎖中です(見学希望の方は事前に町役場に申し込む必要があるようです)。「明日萌駅」の中は無人のはずなのに、ドラマの主人公である「萌」と思われる人形が展示されているのが見えて、一瞬後ずさりしてしまいました。
駅周辺はロケセット以外に店舗や施設はありませんので、現状は天候の急変があっても駅舎以外に逃げ込める場所はないと思います。駅の歴史としては残りわずかですが、これから冬を迎える時期であることも考え合わせると、ここに降り立つのであれば車で行くのが賢明かもしれません。駅前には町営バスの停留所がありますが、立ち寄った時間帯の運行はありませんでした。駅の近くの道路には、白樺を模した電柱が並んでいるのが特徴的でした(実際はコンクリート製です)。
駅の近くにある踏切の標識は、正統派?の蒸気機関車が描かれているものです。非電化区間の踏切標識にパンタグラフ付きの絵柄(電車)では、少し残念な気持ちになるところでした。ただ、この踏切も来年には姿を消すことになります。駅の裏側には、かつてここを起点としていた留萌鉄道の建物と思われるものがあります。
☆石狩沼田駅
行程の都合上、恵比島駅から戻る形で石狩沼田駅に着きました。現在は1面1線の構造ですが、奥には使われなくなった島式ホームが残されています。かつては札沼線の終着駅でもあり、交通の要衝だったことがうかがえます。駅の近くにあった化石館は移転して、現在は幌新にあるとのことです。
町はJRを応援する姿勢をアピールしてきたものの、路線の存続には至りませんでした。駅舎内には留萌本線開業111周年を記念する飾り付けがされていました。4年後、本来であれば全線開通115周年記念を祝うべき2026年に全線廃止されてしまうのは、皮肉な運命だと思いました。
☆旧瀬越駅
留萌駅前からは増毛方面に向かう路線バスが運行されています。運行会社である沿岸バスのバス停にはこのようなイラストが施されています。留萌だけに“萌え”がイメージされているのかもしれません。増毛までの区間の廃線紹介は別の機会にということで、1駅相当分だけ乗車して旧瀬越駅を訪ねました。旧駅舎の前には線路が敷かれていた枕木と思われる木材が積み重ねられていました。旧駅舎内は当然のことながら立ち入りができなくなっています。廃線から間もなく6年、草が生い茂り周囲と同化しつつある中、柵があることで辛うじてここが線路跡だったことを思い出させます。バスが通る国道231号線には大きな歩道橋が設置されています。真冬の気象条件を考えると、全天候型としていることも理に適っているといえるでしょう。
☆留萌駅
残りおよそ半年の終着駅に戻りました。外観は2015年に訪れたときと大きく変わっていないように思いました。とはいえ、この駅も現在は1面1線だけが使われていて2番線、3番線とを結んでいた跨線橋は通れなくなっています。2番線と3番線用の構内信号機に×印がついているところを駅の外側から見ています。手前にある「50」の数字は留萌本線のキロポストです(深川駅から50キロ)。駅名票の隣にある観光案内地図は、留萌から先の線路も描かれている頃のものです。駅の今後がどうなるのかも気がかりです。グッズの類はあまり買わないのですが、さすがに次はないかもしれないと思いましたので、記念の入場券を購入しました。
☆余談-真布駅
石狩沼田駅の隣の真布駅です。この駅も、来年にはマップ(地図)上から姿を消してしまいます。
函館本線山線の旅
北海道新幹線の札幌延伸に伴い、並行在来線としてJRから経営分離されてバス転換されることが発表された、函館本線の小樽駅と長万部駅の間(通称“山線”)に乗車してきました。最近はメディアでも取り上げられることが多くなっています。こうした区間の列車に乗っているのは鉄道ファンばかりなどと揶揄されがちですが、1日の運転本数を考えると通勤、通学、通院、買い物などの日常利用が容易でない区間も少なくないと思います。日帰り往復のため多くの駅に立ち寄ることができませんが、まずは乗り通すことをメインに考えました。
☆H100形に初乗車
実質的なスタートは小樽駅です。山線を走るのはH100形で、乗車するのは初めてです。ワンマン運転対応で、前方には運賃表の表示があります。小樽-長万部間の140.2キロで、現在は途中駅が16しかないことが一目でわかります。
床下の音と振動は気動車そのものですが、最初の難所ともいうべき小樽駅から塩谷駅にかけての上り勾配を軽快に走ることで、モーター駆動の性能をすぐに実感しました。以前は同じ場所をディーゼルエンジンがかなりの音を立てつつ、ゆっくり登った記憶がありますが…。
かつては特急列車も定期運転された主要ルートにもかかわらず、道床には木の枕木が使われていて、ローカル線の趣を演出しているようでもあります。
乗車した列車は2両編成で、途中の仁木駅あたりまで混雑していましたが、終点の倶知安駅到着時は座席定員の半分以下の乗客数に見えました。
☆小樽から先の区間はICカード乗車券が使えません
小樽駅構内でも列車内でも、ポスター掲示や放送の告知で再三注意を呼びかけています。しかしながら、ICカード乗車券で札幌駅方面からそのまま乗車する人が後を絶ちません。下車駅では精算ができず、その都度運転士が(下車駅に関する)証明書を発行することで列車が遅延する原因になります(出場記録のないICカード乗車券では入場することができないため、次の乗車前に精算する必要があります)。単線区間での列車交換があり、待ち合わせ列車の乗客にも迷惑が及びますので、気を付けていただきたいものです。
ただ、見方を変えると、新型車両ゆえにICカード乗車券も使えるという誤解につながったのかもしれません。、キハ40だったら、乗車時にICカード乗車券は使えないと納得してもらえるのでは?とも思いました(写真のキハ40は長万部駅で撮影した函館行きです)。
☆三線軌条ではありません
山線区間には2本の線路の外側にもう1本レールらしきものが置かれているところがあります。曲線部分の脱輪防止用と思われますが、三線軌条が始まったようにも見えます。もっとも、軌間の異なる列車は運転されていませんし、仮にこの部分を標準軌に改めたとしても新幹線が走行できるわけではありません。
☆俱知安駅で乗り換え
倶知安には昼前に到着しました。駅の外観は特に変わっていないものの、構内は工事中でかつてのホームは使われていません。駅の隣には道南バスの待合所があります。喜茂別や伊達駅前行きとあるのは旧胆振線の代替バスです。喜茂別までは1時間に1本程度運行している時間帯もありますが、伊達駅前(JR伊達紋別駅)までの通し運転は1日3本しかありません。乗り換え時間が1時間余りということで、見た目にもヘルシーな感じのランチプレートを少し早めの昼食としていただきました。
俱知安到着時の状況を見て安心していたら、長万部駅行きは1両編成ということもあり、予想を上回る混雑具合でした。1時間半余りの乗車時間は着席することなく終点に向かうことになりました。
☆長万部にて
今回の旅の終点である長万部駅に到着しました。過去に何度も通っているとはいえ、実際に駅に降りたのは初めてです。まずは跨線橋の上から室蘭本線と分岐するところを見ます。線路の上の横断橋は通れなくなっていました。名物だった駅弁(かにめし)の販売がなくなったのも寂しい限りです。連絡橋の通行廃止で大回りになりましたが、町民センター内の鉄道村に立ち寄りました。写真撮影OKとのことでしたので、何枚かご紹介します。置かれていた座席はキハ183の普通車だったでしょうか(781系電車のような気もしますが、説明書きがなくて自信がありません)。掲示されていた函館本線、江差線、松前線、瀬棚線のダイヤグラムは昭和61年(1986年)11月1日改正と書かれていて、国鉄最後の列車ダイヤだったことがわかります。瀬棚線は1987年3月に廃止されましたので、JRの路線になることはありませんでした。
廃止直前、日高線沿線の様子
先日、所用で日高地方に赴く機会がありましたので、3月31日限りで正式に廃止されるJR日高線の鵡川-様似間沿線を車で走行してきました。この区間は災害による列車の運休とバスによる代行運転が続いていて、今から列車の走行シーンを見ることも、実際に列車に乗ることもできませんが、残りわずかの駅の様子などをご紹介します。終点の様似駅から鵡川駅に向かう内容となっています。

浦河駅です。駅舎は跨線橋の左側に見える木造の建物で、国道側が正面ではありません。待合室の中では、鉄道廃止を惜しむ写真展が開かれていました。跨線橋に書かれている「浦河」の文字が消えかかっている理由はわかりません。

荻伏(おぎふし)駅です。日高線はひたすら海岸線を走行(=国道と並走)すると思われがちですが、国道から1キロあまり離れた内陸側に駅があります。この区間には、車掌車駅舎(=かつて貨物列車の最後部に連結されていた車掌車を駅舎に転用したもの)の駅がいくつかあります。

大狩部(おおかりべ)駅の待合所付近から、線路の損傷部分を見ることができました。道床部分が崩落して線路が宙づりになっています。その直前で路盤が隆起しているように見えるのは、高波以外の原因があるのかもしれません。
『電車を止めるな!』-ローカル鉄道会社の挑戦を応援
先週の土曜日(1月23日)、札幌でも上映された『電車を止めるな!』という映画を見てきました。制作したのは千葉県のローカル鉄道会社である銚子電気鉄道で、目的は総額2億円ともいわれる変電所の修繕費用を捻出する方策の一環です。路線内にある唯一の変電所が使えなくなると列車の運行ができなくなるため、『電車を止めるな!』は会社の存亡をかけた一大プロジェクトでもあります。
この会社は「ぬれ煎餅」や「まずい棒」などの販売でも有名です。今では食品販売による収入のほうが鉄道事業のそれを上回っているのだとか。劇場ではこれらの名物や鉄道グッズの販売も行われていて、観覧者の多くが思い思いの品を購入していました。今は容易に乗りに行けませんが、離れた場所からでも応援する気持ちをお届けできたのではないかと思います。
映画の内容はネタバレにならない範囲で申し上げると、銚子だけに「超C級」という宣伝文句に反して?、ギャグと自虐ネタが随所に織り込まれていて、上映中の場内は笑い声が絶えませんでした。上映後には、新商品の「おとうさんのぼうし」というお菓子をおみやげとしていただきました。内容に関連するので詳しくご説明できませんが、おとうさんのぼうし⇒とうさん・ぼうし⇒倒産防止という意味合いも込められています。
鉄道の開業は1923年で、廃止になることなく再来年の100周年記念を迎えるべく走り続けています。会社の経営努力について他社と比較するのは適切でないかもしれませんが、赤字路線や利用者の少ない駅を廃止することが成果だと考えがちな経営陣の方々にもぜひ見てほしかった作品だと感じました。
これから上映されるところもありますので、詳細はこちらのページからご確認ください。
https://www.dentome.net/
新十津川駅の思い出
ことし4月の最終列車運行後、5月に正式に廃止された札沼線(愛称:学園都市線)北海道医療大学-新十津川間です。まだ廃止後のいまの姿を見ることができていませんので、昨年7月に乗車した際の駅などの様子をご紹介します。
町が設置した、駅の周辺を見ることができるライブカメラの映像が公開されています。
ただし、再び列車の姿を見ることができないのは、残念としか言いようがありません。
https://www.youtube.com/watch?v=V0rZu_ykkM4
札幌-東室蘭間往復は3,000円 UP?
JR北海道が、新型コロナウイルスの影響による利用者減少を理由に、3月23日から特急列車を一部減便することなどを発表しました。
札幌-東室蘭間では、1日6往復運転されている特急「すずらん」のうち3往復が減らされ、日中の運転が休止になります。引き続き運転されるのは、札幌発が7:30、18:46、22:00、東室蘭発が5:40、7:08、9:22の3往復のみです。
この区間を往復する際には、「乗車券往復割引きっぷ」とあわせて、「すずらん」の自由席を利用できる、「すずらんオプション特急券」が発売されています。ところが、日中の「すずらん」運休に対するきっぷの手当てはなく、やむを得ず特急「北斗」に乗車する場合は、通常の特急券を購入しなければならないようです。
「すずらん」での往復であれば5,230円のところ、「北斗」を利用すると8,150円になってしまいます。これでは、運休に便乗した事実上の値上げといわれてもしかたがないと思います。
(注)添付画像のきっぷの値段は、購入当時のものです。
減便等のお知らせは
https://www.jrhokkaido.co.jp/korona/pdf/20200317_KO_koronagennbin2.pdf
乗車券往復割引きっぷは
https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Otoku/006286/
すずらんオプション特急券は
https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Otoku/006375/
スカイライナーバリューチケット
今週の会議出張は、成田空港を経由して東京に向かいました。新千歳空港の出発搭乗口で、京成電鉄「スカイライナー」の割引チケット(引換券)が販売されています。成田空港から東京都心に向かう主な客層としてLCC利用者が想定されているため、券売機はターミナルの両端にあります。ただし、券売機での購入はどの航空会社の利用者でも可能です(他にはLCC機内で買えるとのこと)。
機内はそれほど混雑していませんでした。計算上は同じ東京でも、実は飛行ルートが微妙に異なります。羽田行きは仙台市のほぼ上空を通りますが、成田行きの場合は仙台市街と海岸線を右手に見ます(=より東側を飛行)。上空写真の左下に見えるのは仙台空港です。
成田空港ターミナル内の京成カウンターで引換券を提示して、実際の乗車券を受け取ります(座席の指定もその際に)。日中の運転間隔が40分から20分になり(=運転本数が倍増)、利便性は大きく向上したといえます。
京成上野駅に到着して上野公園内を散策しましたが、残念ながらこの日の上野動物園は休園日。というわけで、園内のモノレール乗り納めは叶いませんでした。しかたがありませんので、道路上から軌条(レール)とその橋脚部分だけ写真に収めました。
小田急ロマンスカー7000形LSE
1年前のきょう(2018年7月10日)、東京都内での打ち合わせ場所に向かう途中の新宿駅です。この日は小田急の特急ロマンスカー7000形(LSE車)の定期運行最終日でした。運よく、箱根湯本行き最終運転を見送ることができました。乗務員さんと思われる方の記念撮影の後、満員の乗客を乗せて列車は出発しました。この年、最新鋭の70000形(GSE車)が登場したことで、古い車両が置き換えられるのは時代の流れといえますが、やはり寂しいものがあります。
ちなみに、入場券を買おうと駅員さんにお尋ねしたところ、すぐそばにあった英語表記の券売機に誘導され、「Platform Ticket」のパネルを案内されました。果たしてどんな切符が出でくるのか、ちょっと気になりましたが、通常の日本語表記の入場券でした。
森林公園-苗穂間は値上がり率54.5%
JR北海道が今年10月からの運賃改定を申請しました。消費税率の引き上げを加味しているとはいえ、乗車距離が6キロを超え15キロまでの区間の値上がり率が30%を超え、全体の中でも突出しています。
この運賃改定にあわせて、苗穂駅の営業キロを変更する(札幌駅方向に0.3キロ移動)ことが発表されました。これは、昨年開業した新駅舎が旧駅舎の0.3キロ西側に設けられたことに対応するものです。
これにより、森林公園駅と苗穂駅の間の営業キロは現在の10.0キロから10.3キロになります。申請どおりの運賃改定が実施されると、この区間の運賃は220円から340円に、値上がり率は54.5%です。
詳しくは、JR北海道のホームページの「新しい運賃・料金について」内にある「各駅間の営業キロ(運賃計算キロ)」「営業キロ地帯別の普通旅客運賃」の項目をご覧ください。
http://www.jrhokkaido.co.jp/fare/index.html
★厚別区の情報として、内容を再構成しました。